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Hessen (Darmstadt) unter der Leitung der Technischen Universität Darmstadt, Institut für Produktionsmanagement, Technologie und Werkzeugmaschinen. Niedersachsen (Hannover) unter der Leitung der Leibnitz Universität, Produktionstechnisches Zentrum. Nordrhein-Westfalen (Dortmund) unter der Leitung des Fraunhofer-Instituts für Materialfluss und Logistik. Rheinland-Pfalz (Kaiserslautern) unter der Leitung des Technologie-Initiative SmartFactoryKL e.V. このうち、ダルムスタット工科大学においては、2016年2月に開催のKon M4.0 で以下のテストベッドを公開した。(図表3) 図表3:ダルムスタット工科大学 2016年2月開催Kon M4.0 公開したテストベッド 去年末からこの年始にかけて、上述したようにテストベッドを5カ所作った。最終的には全国三十数カ所に作る予定である。 2-2 リーディング・エッジ・クラスター; イッツ・オウル(it's owl; intelligent technical systems OstWestfalenLippel) ノルトライン=ヴェストファーレン州(NRW)のオストヴェストファーレンリッペ市(OWL; OstWestfalenLippel)において、ドイツ連邦政府の予算を使ったGerman Leading Edge Cluster; Industrie 4.0 it's owl projectが進められている。 ドイツ研究教育省は、2012年2月、先端クラスター(Leading edge cluster)コンペテイションの選定結果として、「イッツ・オウル(it's owl)」を選出した。そのため、イッツ・オウル(it's owl)の組織形態および活動内容は、産業クラスターとしての活動である。イッツ・オウル(it's owl)は、人工知能分野における科学技術ネットワークである。そのネットワークのなかには、たとえば、ベッコフ(Beckhoff)、クラス(Claas)、 DMG森精機、アカテン研究所(AKTIENGESELLSCHAFT)、 ハーティング(Harting)、レンツ(Lenze)、ミーレ(Miele)、フエニックス・コンタクト(Phoenix Contact)、ワゴ(WAGO)、ヴィードミュラー(Weidmuller)、ウインコール・ニックスドルフ(Wincor Nixdorf)など地元の中小企業を含め計174社が参加している。 ネットワークのなかでは、約1億€の資金を得て、製造業でのオートメーション、人間と機械の協力、自動車の自動運転、家電のネットワーク化など45プロジェクトが実施されている。最も重要なプロジェクトは、「自己X能力(self-x capabilities)」プロジェクトであり、それは最適化生産システムに関する研究である。イッツ・オウル(it's owl)が産業クラスター組織として活動していること自体が最大のIndustrie4.0プロジェクトである(図表4)。 図表4:ドイツ連邦政府研究教育省が実施中の先端クラスターの概要 出所)各種資料に基づき著者作成 イッツ・オウル(it's owl)は、先端クラスターに選定される前の2004年には既に活動を開始していた。活動を主導したのは、オストヴェストファーレンリッペ(OWL; OstWestfalenLippel)地域政府(デッセルドルフから北東に150km)であり、ノルトライン=ヴェストファーレン(NRW)州政府がこれに協力した。 オストヴェストファーレンリッペは小さくほとんど無名の町だが、同地域には、いくつかの有名な企業が存在している。ニックスドルフ(nixdorf)社は70年代にドイツ国内第1位、世界第4位のパソコンメーカーだったが、シーメンスを経てフランス企業に買収され、ウィンコール・ニックスドルフ(Wincor Nixdorf)社となっている。だが今でも地元では中核企業であり、大学に名前を冠した研究所を寄付するなど地元貢献も行っている。また、「隠れたチャンピオン(Hidden Champion)」であるベンテラー(Benteler)社、ミーレ(Miele)社、ベッコフ(BECKOFF)社などもあり、イッツ・オウル(it's owl)のスポンサー22社のうち2社が上場企業である。2012年から2016年まで、連邦政府から6000万€、スポンサー企業から4000万€、計1億€で研究開発を実施している。 研究教育省の予算では、研究開発が可能であるが、商業品の開発は出来ないため、技術成果をスポンサー企業が自社に持ち帰り、商業化を目指すこととなる。先端クラスターとしての助成は5年間で修了するので、その先、EUの「ホライズン(Horaizon)2020」やドイツ政府からの助成などに応募すべく、ブダペストに本部を設置した。 2014年4月、ハノーファー・メッセにデモ工場を展示した。製品にICチップが組み込まれ、自分がどこに行くのか製品自身が知っていて、自分自身で工程の最後まで到達するというもの。また、工程の1回目は人間が実行するが、それを機械が覚え、2回目以降は自動的に工程が流れる。(写真1〜4) 写真1:ハノーバメッセ2015でのit's owlの展示ブース 写真2:ハノーバメッセ2015でのit's owlのデモ用生産ラインの展示 写真3:ハノーバメッセ2015でのit's owlの展示のデモ用生産ライン(カスタマイズ生産)の展示 2-3 スマートファクトリーKL(Smart Factory KL; Plug and Play) ドイツのスマートファクトリーKLのデトレフ・ツュールケ教授は、中小企業に導入されるインダストリー4.0は、モジュール化され、LEGOブロックのように、簡単にばらしたり、組み立てたり出来なければならない、と主張する。電化製品をコンセントに差し込めばすぐに使えるのと同様、インターネットの接続プラグに差し込めば、直ちに使用できる、という意味で、「プラグ・アンド・プレイ」(Plug and Play) 方式と呼ばれる。すなわち、中小企業への導入を目指すインダストリー4.0は、全体的性能は大企業が自社ニーズに合わせて特注で設計導入するシステムには及ばないものの、基本機能は揃っていて低価格であり、かつ、原理がわからなくても、機械を取り替えて簡単に接続でき、すぐにインダストリー4.0を使えるものであるべきと主張する。(写真4) 写真4:デトレフ・ツュールケ教授 LEGOブロックによりモジュール化された工場を体現している 図表5:多くの企業が開発に参加 出典)スマートファクトリーKL ハノーバーメッセでは2011年以降、インダストリー4.0に関する展示を行っており、今年で5年目である。今年は、2015年4月13〜17日、"Integrated Industry - Join the Network !"をテーマに開催された。そこでデトレフ・ツュールケ教授はPILZ, FESTO, Rexroth, HARTING, Phoenix Contact, LAPPKABEL, MiniTecなど各社の機械を、モジュールを介してネットワークで接続したデモ工場を展示した。モジュールにはプラグを差し込むだけの状態となっており、「Plug and Play 3 Minutes Swap」のキャッチフレーズで、機械を入れ替えてプラグを差し込めば直ちに接続されて機械を使用でき、それに要する時間は3分間というプラグ・アンド・プレイ方式を体現したデモ工場であった。上述した各企業は、スマートファクトリーKLでの開発に参加している企業である。(写真5〜7) 写真5:ハノーバーメッセ2015 スマートファクトリーKLによるデモ工場 各機械が容易に入れ替え可能な状態になっている 写真6:ハノーバーメッセ2015 スマートファクトリーKL 3分で入れ替えができるとアピールしている 写真7:ハノーバーメッセ2015 スマートファクトリーKLによるデモ工場 モジュールはプラグを差し込めば直ちに接続可能なプラグ・アンド・プレイ方式 2016年5月12日掲載 印刷 この著者の記事 第166回「テレワークが減少している」 2024年4月 3日[IoT, AI等デジタル化の経済学] 第165回「生成AIが雇用に与える影響」 2024年3月 6日[IoT, AI等デジタル化の経済学] 第164回「DXからみたグローバル・ニッチトップ企業の日独比較(6)」 2024年2月21日[IoT, AI等デジタル化の経済学] 第163回「DXからみたグローバル・ニッチトップ企業の日独比較(5)」 2024年2月 1日[IoT, AI等デジタル化の経済学] 第162回「DXからみたグローバル・ニッチトップ企業の日独比較(4)」 2024年1月29日[IoT, AI等デジタル化の経済学] コラム・寄稿 コラム Special Report EBPM Report フェローに聞く フェローの連載 リサーチインテリジェンス IoT, AI等デジタル化の経済学 関志雄:中国経済新論 中島厚志の経済ルックフォワード 小林慶一郎のちょっと気になる経済論文 エビデンスに基づく医療(EBM)探訪 空間経済研究ノート 国際貿易と貿易政策研究メモ 社会保障・経済の再生に向けて 経済問題:WHY? 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